先日行ったセミナーでもそうですが、最近は身寄りがない方から死後事務委任契約についてご相談を多く受けています。
皆さん、自分が亡くなった後、葬儀や納骨、自宅の処分や各種手続について誰もしてくれる者がいないと悩まれています。
死後事務委任契約ならば、全て代行可能ですとお伝えすると、非常に関心を持っていただけます。
できれば遺言や任意後見契約とセットで行うのが望ましいと思いますが、非常にお急ぎの場合などは死後事務単独でお受けすることもあります。
委任契約は自由にカスタマイズできますので、ご自分の希望に叶った態様に仕上げることができます。
成年後見制度は専門職の私が言うのも何ですが、正直使い辛い。
徐々に改善される見通しでは、あります。
しかし、現在のところ、一度後見人を立てると、容易に解任できず、一生使い続けることになります。
必要な時だけ使う、相性の合わない後見人は変更できるなどができないため、一度使うと各種縛りが強くなる。
ただ、そうはいっても身寄りがない方は自身の行く末が不安になるものです。
介護施設などに入っていれば、判断能力が低下しても介護は受けられます。
が、自身の死後に各種手続をしてくれる者がいません。
施設職員が代行してくれるわけでも、ありません。
ですから、後見を使わないまでも、死後事務委任契約のみを締結されることをお勧めしています。
死後事務委任契約で権限を頂ければ、
・施設退所手続
・賃貸住宅解約
・各種届出
・葬儀、供養
などに対応できます。
とはいえ、せっかくの成年後見制度ですから、早期の改善を望みたいところです。