今や、80代の4~5人に1人は何らかの認知症状があると言われています。
国は認知症予防対策を進めようとしていますが、どの文献を見ても、認知症予防は生活習慣病予防が主となっています。
糖尿病や脳卒中、心臓病にり患した方は、認知症のリスクが高まります。
そのため、普段から正しい食生活、適度な運動、規則正しい睡眠を取ることが大切です。
生活習慣病を予防することで、将来の認知症予防にもなりますから、普段から心がけることです。
当方が関わってケースでも、運動習慣のある高齢者の方は、そうでない方に比べて元気ですし、認知症になる確率は低いように思われます。
認知症の方が、自分の所在がわからなくなって迷子になるケースは多いです。
典型的な症状なため、その行為自体をどうこう言っても、仕様がありません。
専門的には、皆それぞれに目的があるから、一人で外出されています。
例えば、夜間に1人で出かけられた高齢の女性の方は、子供さんが小さいころを思い出して駅まで迎えに行くためでした。なぜ夜にと周囲は思うものですが、その方は子育ての期間に、娘さんの習い事で夜に駅に向かいに行っていたことがあったようです。それを思い出して、娘を夜道で一人にしないという一心で、歩かれていました。
例をあげればきりがありません。
行動自体は止められませんので、周囲がどのように見守り、予防していくかが大切です。
かりに行方不明になっても、当日に発見できれば8割は生存され、5日経過以降は生存率ゼロというアンケート結果があるようです。
そのためには、周囲が認知症高齢者に気づき、行動を理解しておかなければいけません。
アンケートは報道で目にしましたが、結果を信じれば、何としても早期発見が必要です。
全国で認知症サポーターが地域社会で養成されています。
一般市民にも認知症に関する正しい知識啓発をして、社会全体で認知症の方を見守っていく仕組み作りが必要です。