お寺の住職さんが後見人を引き受けているケースに、関わっています。
住職さんは懇意にしている檀家さんのたっての頼みなので引き受けたが、後見人になった後の書類作成や家庭裁判所への報告などがとてもできないとのご相談でした。
住職としての本来業務がありますので、厳しいのはよく理解できます。
書類等については当方でサポートできますが、それでも業務が負担であれば、家庭裁判所に事情を話して後見人の解任及び新たな後見人の選任を検討しなければいけません。
できればご本人の意向を尊重して住職に業務を継続してほしいところですが、住職にも本業があります。
成年後見制度を利用する際、後見人を誰にお願いしたいかについて悩むものです。
誰か親族にお願いしたいけど、親族も高齢で余裕がない、家庭裁判所に提出する書類を作るのが難しいなどの問題があります。
これに対して、専門職後見人にしても誰に頼んでいいかわからない、費用がかかるなどで利用を躊躇う方も多いです。
現状としては、親族後見人が全体の3割、専門職後見人が7割で選任されています。
以前はほぼ反対の割合でしたら、高齢化で身寄りがない、身寄りはあるが高齢で後見人などできないというケースが増えています。
後見人自体不足していますので、自分の後見人候補者を早くから探しておくのも、終活準備の1つになっています。