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以前であれば相続が開始したら、ほぼ配偶者や子が相続人になっていました。今でも大部分の相続はそうですが、昨今の家族事情から変化が見られます。
いわゆる独居で身寄りのない方、おひとりさまが増え、法定相続人でない者に遺産をあげたい、老後や終末期のことを託したいというニーズが多くなっています。
最近当事務所で一番多いのは、姪に財産をあげたいというケースです。周囲に頼れる者がなく、姪御さんとの関係が一番強く、全てを姪御さんに任せたいと思われてご相談に来られます。姪御さんが法定相続人になるケースもありますが、特定の姪御さんに全てを任せるには遺言を作成するのがベストの選択です。
法定相続人に遺言で財産を与える際の文言は「相続させる」とします。法定相続人以外の者に財産を与える際には、「遺贈」になります。
よく遺贈と死因贈与の違いが問題になりますが、遺贈は遺言者に一方的意思表示で行うことができ、死因贈与は贈与契約の一種ですから一度締結した契約は一方的意志表示で取り消すことはできません。
上記の文言は一般の方にとっては特に関心はないと思われます。
相続と遺贈・死因贈与で異なってくるのは、税率です。ここは一般の方の関心の高いところだと思います。
次に、不動産を遺贈した場合に、相続との税率の違いを説明します。
相続と遺贈の違いで顕著なのが、不動産です。
不動産を相続・遺贈すると、登録免許税や不動産取得税といった税金がかかります。
相続の場合、登録免許税は不動産価格の1000分の4、不動産取得税はかかりません。
これに対し、遺贈の場合は登録免許税が1000分の20、不動産取得税が3~4%かかります。
税率については都度法改正がありますので、最新のものをお調べください。
遺贈のほうが税金が高くなります。
もっとも、税金ばかりを気にするより、円満に遺産を分割する、ご自身の意思を実現することを優先したほうがよいと思います。
戸籍の届出をしていない事実上の夫婦は、昨今では夫婦である旨が認識されています。
健康保険の扶養や離婚時の年金分割なども、事実婚で認められるようになりました。
しかし、相続において内縁配偶者に相続権は認められていません。将来的に法改正があるかもしれませんが、2022年現時点においては我が国は戸籍を基にした家族制度を重視しています。
そのため、内縁配偶者に財産を与える際にも「遺贈」の文言を使用することになります。
もっとも、内縁配偶者については後述する生前贈与などを利用して、遺言だけではなく生前にある程度の相続対策を講じておくほうが良いと思います。
一番簡単なのは入籍ですが、何らかの事情で入籍はされないのだと思いますので、法の足りない部分をご自身たちで補うようにしてください。
遺言で財産を遺贈されたが、受遺者が受け取りたくないケースが、たまにあります。
というのも、包括遺贈を受けた場合は、いわゆるプラスの財産だけではなく借金などのマイナス財産も承継するためです。
借金など債務のほうが大きい場合は、受け取りたくないでしょう。
包括遺贈の場合は相続と同様に、家庭裁判所に相続放棄をすることができます。期限についても3か月以内です。
不動産など特定の財産のみを遺贈された場合は、いつでも放棄できます。
放棄した場合は、相続発生時点に遡って効力が生じます。
遺贈された者は財産を得られたからといって、安心できません。遺贈された財産が法定相続人の遺留分を侵害している場合には、遺留分減殺額請求をされる可能性があります。
特に遺された相続人が遺贈によって生活に支障が出ているような場合には、必ずといってよいほど請求されています。
通常は内容証明書が届き、話し合いになります。
遺留分を侵害された側の事情も多少は加味して、ある程度の遺産を渡して決着できるのであれば検討したほうがよいと思います。
調停や訴訟も財産額が大きければ選択肢になりますが、費用やかかる時間を考えると、たいていは費用対効果が悪くなります。
第三者に財産を遺すために使われているのは、第一に遺言です。
ですが、納税や死後事務などですぐに使える資金が必要になるようなケースも想定されますので、生前贈与も上手く活用してください。
年間110万までの暦年贈与は第三者に贈与しても非課税ですので、非常に使い勝手が良いと思います。
また、昨今では金融機関においても口座名義人が認知症などになって預金の引き下ろしなどができなくなっても、事前に代理人を定めておけばその者が引き出せる手続も登場しています。
生前贈与や上記の金融機関の手続など、メリットのある制度を調べて利用することです。
すべてを把握するのは難しいものです。
気軽に専門家に相談し、活用されたらよいかと思います。
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